「来期の合宿、幹事お願いね」——この一言から、何十時間もの見えない仕事が始まります。合宿の幹事は、イベント屋と旅行代理店と書記を一人で兼ねる仕事です。企業合宿のコンシェルジュとして数多くの幹事さんを見てきた立場から、段取りの全体像を1本にまとめました。このページをブックマークすれば、抜け漏れはなくなります。
大原則:最初に決めるのは場所ではなく「目的」
幹事の失敗の9割は、目的を決める前に会場を予約することから起きます。「チームの関係を作り直す」のか「来期方針を決める」のか「新人を迎える」のか——目的で場所も人数もアジェンダも全部変わります(人数の決め方は研究に基づく最適人数の記事、場所は5つの選択肢の比較記事にまとめました)。
タイムライン(2ヶ月前〜当日)
2ヶ月前
- 目的を一行で書く(例:「部署統合後の関係構築」)→ 上長と合意
- 予算の枠を確認(1人あたり・総額・どの費目から出すか)
- 日程候補を3つ出して役員・キーパーソンの予定を先に押さえる
- 場所の方向性を決めて candidates 2〜3ヶ所に問い合わせ
1ヶ月前
- 会場・宿を確定、参加者に日程・持ち物を告知
- アジェンダの骨子を作る(詰め込みは失敗のもと。1泊2日なら本気の議題は2つまで)
- 移動手段の手配(バスチャーター or 現地集合のルール決め)
- 食事のアレルギー・宗教対応のアンケート
2週間前
- 当日の進行表(分刻みでなく30分刻みで十分)
- 雨天時の代替プランを会場と確認(ここを飛ばす幹事が一番多い)
- 備品リスト確定(プロジェクター・ホワイトボード・延長コード・付箋・マイク)
- 支払い方法の確認(請求書払いか・立替か・締め日)
前日〜当日
- 進行表・緊急連絡先を参加者に再送
- 幹事は30分早く着く(会場設営・Wi-Fi接続テスト)
- 写真係を決めておく(幹事が兼ねると幹事の記憶がゼロになります)
翌日〜1週間後
- 決定事項と宿題を48時間以内に共有(合宿の価値はここで確定します)
- 会計精算・領収書の整理
- ふりかえりアンケート(次回の幹事への最高の引き継ぎ資料になる)
コピペ用・持ち物チェックリスト
- □ 進行表(紙で人数分) □ 名簿・緊急連絡先 □ プロジェクター/HDMI変換 □ 延長コード2本
- □ 付箋・マーカー・模造紙 □ ホワイトボード確認 □ タイマー □ 救急セット・常備薬
- □ 雨具の案内済み □ 動きやすい服装の案内済み □ 現金(現地の小さな支払い用)□ ゴミ袋
最後に:ぜんぶ自分でやらなくていい
ここまで読んで「大変だ」と思った方へ。段取りの大半は、場所側に企画ごと相談すると消えます。私たちの村合宿では、企画のご提案から村との調整、当日のご案内までコンシェルジュがご一緒するので、幹事さんの仕事は「目的を決めること」と「社内の合意」に絞られます。どの場所でやるにしても、幹事が当日いちばん合宿を楽しめていない——そんな合宿にはしないでください。